2026年03月05日

穿孔テープの再現実験(その7)パンチャーの制御基板


1.はじめに
 「穿孔テープの再現実験(その4)紙テープリーダーの開発(実装機能)」の記事で自作した紙テープリーダーの実装機能について書きましたが、今回はいよいよ紙テープパンチャー(Puntawriterと命名、以降パンチャーと記す)について書いてみたいと思います。
 制作してから時間が経ってしまいましたが、ブログに記載することでソフト制作作業時等に回路図やピンアサインを直ぐに参照できるようにしたいという目的もあります。


2.制御方式
 紙テープに穴を開けるに通常であれば9個のソレノイドが必要になりますが、今回開発するパンチャーの条件として
  • パンチ速度はある程度遅くても許容できる
  • 多数のソレノイドを同時に駆動するためにはそれなりの電源と制御回路が必要になる
    ⇒ソレノイドは1個づつ駆動する方式でも許容
ということを考慮し、ソレノイドを1個づつ動かすよりも1個のソレノイドで制御できるのでは?と思い、その実現方法を思い付きました。具体的な制御方法については現在検証中です。


3.制御基板
 冒頭で書いた紙テープリーダーと同様にUSB機能を有した20ピンのPICマイコン(PIC18F14K50)を使い制御します。ピンアサインは下表のようにしました。

制御基板のピンアサイン

 回路図を下図に示します。使用するソレノイドを1個にしたことで、I/Oピンに余裕ができました。

制御基板の回路

 回路CADでの3D表示も貼っておきます。変わった形状の基板ですが、出っ張っている部分は基板から切り離し、ギアの回転状態を検出するための赤外線LEDとフォトトランジスタを実装する予定です。

制御基板のトップ面(CAD画面)

 下図がボトム面です。今回の制御基板は部品数が少ないので部品は全てトップ面に実装したことでボトム面はすっきりしています。

制御基板のボトム面(CAD画面)

 製造依頼したプリント基板に部品した状態の写真が下図になります。

部品実装後のトップ面

部品実装後のボトム面


4.あとがき
 今回開発中の紙テープパンチャー用制御基板のハードはできましが、ソフトウェアはこれからです。気が向いた時にゆっくりと開発を進めていきたいと思います。



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2026年03月01日

穿孔テープの再現実験(その6)無地の紙テープの作成(その2)


1.はじめに
 「穿孔テープの再現実験(その2)無地の紙テープの作成」の記事でデータ保存用に使われていた情報交換用紙テープ(穿孔テープまたは鑽孔テープ、以降、紙テープと記す)が入手困難なため幅が50mmのカラー紙テープを2分割することで幅が約1インチの紙テープを作成したことを記載しました。しかしこの時使用したテープの厚さをマイクロメーターで実測した結果、0.08mmで紙テープとしては薄すぎることが判りました。
 今回はもう少し厚いものを探して無地の紙テープを作ることにしました。


2.紙テープの素材
 以前から小型の感熱式プリンタを使用しており、このプリンタ用のロール紙は入手性も良く、厚さが0.16mmで程良い厚さだったのでこれを素材にすることにしました。

感熱プリンタ用ロール紙(カラー)


3.ロール紙ディバイダーの制作
 感熱紙の巾を実測してみると白色のロールが55mm、カラーのものが56mmで若干のバラツキがあるようです。
 このロール紙から1インチ(25.4mm)巾の無地の紙テープを作るために三カ所でカットし、中央部分から2本切り出すことにしました。2カ所のカットでも2本切り出せますが3カ所カットした方が切り出したテープの巾の精度を高くできると思います。
 切り出し方法が決まったので下図のようにディバイダーを設計してみました。デザインナイフのブレードを使用してカットします。ハンドルの部分は六角で結合し、ハンドルを電動ドライバに付け替えて回せるようにしました。

ロール紙ディバイダーの設計(CAD画面)

 下の写真は造形したロール紙ディバイダーでロール紙をカットしている様子です。ロール紙の両端から余分な部分が切り取られています。

ロール紙ディバイダー

 上の写真のカット後の紙を巻き取る芯の部分は2分割できるようにしてあるので、カッティングが終了後、芯を取り出しサイドプレートを付けることで紙テープがリールに巻かれた状態になります。
 下の写真は試験的に切り出した無地の紙テープです。

作成した無地の穿孔テープ


4.あとがき
 デザインナイフの新品のブレードが2枚しか無かったので中央のブレードはデザインナイフから取り外したブレードを使いましたが切れ味が悪く、途中で引っかかる現象が発生しました。ブレードを買いに最寄りの DAISO に行ってみましたが以前あったデザインナイフは見当たらずブレードも販売していませんでした。orz
 Aliexpressさんで10枚のブレード付きデザインナイフを注文し、着荷待ちです。



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posted by skyriver at 09:51| Comment(0) | RetroDevice | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年12月15日

穿孔テープの再現実験(その5)紙テープリーダーの開発(ケース作成)


1.はじめに
 前回の記事で今回開発中の穿孔テープ(以降、紙テープと記す)リーダーに実装する機能について書きましたが、今回はケースの作成についてメモしておきたいと思います。


2.ケース検討でネックになる点
 下の写真は今回作成した紙テープリーダー(Pantareader)の制御部の写真ですが、裏側の赤外線LEDへの電源供給のための白いコネクタのサイズが大きく、コンパクトなケースを設計する上でネックになりました。

紙テープリーダーの試作機(再掲)

 そこで基板には電源用のケーブルを直付けしてケーブル同士をコネクタで接続する方式にしました。使用するコネクタは1.25mmピッチのマイクロコネクタです。AliExpressさんで手配したので届くまで一週間程度かかりました。
 下の写真はマイクロコネクタを使って接続した様子です。ピッタリ収まりましたね^^

マイクロコネクタでの結線状態


3.CADでのケース設計
 CADを使って設計したケースが下図になります。想定通りにコンパクトにまとまりました。

紙テープリーダーのケース設計その1(CAD画面)

 ケースの上側を非表示にすると下図のようになります。下図では見えていませんが右サイドにはマイクロコネクタを格納するための空間を設けています。

紙テープリーダーのケース設計その2(CAD画面)

 ケースの上側の内部が下図になります。ケースをコンパクトにするためにリーダー制御部が辛うじて格納できるサイズにしていて制御部の格納時に少し出っ張っているUSBコネクタが通る溝を設けました。格納作業はちょっとしたパズルのようになりますw

ケースの内部設計その3(CAD画面)


4.3Dプリンタでの出力
 紙テープリーダーの制御部をケースに入れた状態が下の写真です。
 マイクロコネクタも綺麗に収まっていますね。

ケースに収めた制御部

 下の写真は完成した紙テープリーダーのです。いつもはPEIプレートの凹凸が上面に転写されてかなり綺麗に仕上がるのですが、試作造形作業の途中でフィラメントを交換してから少し不調です(1層目の流量を増やしたいのですが流量キャリブレーションしても変わらず)。
 ★追記 2025/12/17 動的流量キャリブレーションを行うことで問題の現象は8割方解決しました。
右端の緑色の部分は制御基板のLEDの光です。

完成した紙テープリーダー


完成した紙テープリーダー(その2)
※2025/12/20 追加


5.まとめ
 今回のケース作成ではコンパクトにするために制御部を格納できるギリギリの大きさで作ったので試作時の造形リトライ回数が普段よりも多めになってしまいました。また、ケース検討時に思い付きでマイクロコネクタに変更するために手配したり、今まで好調だったプリンタの調子が悪くなったりで、想定より時間が掛かってしまいました。
 紙テープリーダーに関しては今回のケース作成で一段しましたので次のことを検討していきたいと思います。


★追記 2025/12/16
 久々にLCD方式の3Dプリンタでもケースを造形してみました。
 このような形状であればビルドプレートに対して斜めに配置するのが一般的だと思いますが、トップパネルの部分にビルトプレートの質感を転写したかったのでビルドプレートに直置きにしています。斜めの平面部分には積層ピッチが拡大されて現れてしまうことも斜めに配置したくない理由です。
 そのままだとサポートとケースがボトム面付近で一体化してしまうので、ボトム設定で「Platform Touch Shape」を「none」に設定変更しています。

LCD方式でのサポート生成状況

 下の写真は造形したケースです。LCD方式では評価のために最近購入しておいた「ELEGOO ABSライク3.0 8Kレジン」を使用しました。FDM方式で使用したフィラメントはPETGです。
 色が違うので比較しにくいですが、LCD側は流石に文字などの細部まで綺麗に出力されていますが、側面では目視では見えない積層痕により光が変に反射されてしまいます。この問題は紫外線防止用のラッカー等を塗布すれば対処できますがFDM方式に比べ手が掛かるのに更なる手間は避けたいところです。
 また、写真では判り辛いですがトップ面にはビルドプレートの質感がしっかり転写されていてしぶい感じに仕上がっています。
 今回、ABSライクレジンを初めて使いましたが、確かに強度的には従来のものより靱性は高そうで、ケース作成にも使えそうです(経年変化の影響は現時点では未知数)。

ケースの造形比較(左:LCD方式、右:FDM方式)




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posted by skyriver at 17:41| Comment(0) | RetroDevice | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする