- 基板が操作の邪魔
システムバス端子に接続するためのコネクタの形状上、基板が縦に装着されることになり、 G850 の操作面からかなり出っ張るのでキー操作の邪魔になる。
- 電源off時の基板装着での突入電流
特に電池の放電が進んだ際に G850 を電源 off の状態で Eborsy の基板を装着し、電源 on 後の「G100」で CP/M が起動せずに暴走する場合がある。
2項に関してですが基板装着時に左側の11ピンの周辺機器接続端子で+5Vの電圧をモニタしたものが下図になります。基板への突入電流による電圧降下がかなり発生しています。電圧降下の度合いは電池の内部抵抗や電池ホルダの接触抵抗の影響も受けるものと思われます。
Eborsy 基板装着時の電源電圧の変化 |
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対策として Eborsy 内でシステムバスから Vcc を受けた後に突入電流対策用にインダクタを入れました。また、各 IC 用のパスコンの値を小さくしました。EEPROM はパターン上、3.3V のレギュレータに近かった為、パスコンを省略しています。変更後の回路図を下図に示します。
EborsyEEP 回路図 |
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それではパターン設計に関して結果を記録して置きたいと思います。グランドベタ化前のトップ面(赤色)とボトム面(水色)のパターンが下図になります。前述のように横方向のトラックが多く必要なため、トラックを縦横直角に配置する手法をやめ手動で最適化してみました(スペース的によほど余裕のある場合を除きいつも手書きですが)。
EborsyEEP パターン図(グランドベタ化前) |
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今回は基板の形状からも予想が付きましたが、横方向のトラックが多く発生してトラックが結構込み合っています。
EborsyEEP パターン図(トップ面) |
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下図がボトム面のパターンです。本来なら縦方向のトラックを配置する面ですが、臨機応変に横方向のトラックも多用しています(特に基板の淵の周辺)
EborsyEEP パターン図(ボトム面) |
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下図がトップ面の3Dイメージです。システムバ側のコネクタを実装する面で、G850 本体との距離があまりないので背の低い SRAM を配置しました。
EborsyEEP 3Dイメージ(トップ面) |
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下図がボトム面の3Dイメージです。右側の正方形の PLCC パッケージの GAL は直付け前提です。左下の長方形のものは EEPROM の信号モニタ用に設けました。場所的には EEPROM の近くの方が良かったのですが空きスペースが無かったので少し離れた場所に配置しています。
EborsyEEP 3Dイメージ(ボトム面) |
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